♯空き家に光を

日当たりのいい畑に、紫色の割烹着と白いほっかむり。しゃがみこんで雑草をとっている。

「そうだブロッコリーやるからまってな。」

きれいに耕された畑。根元から鎌で切る。

「ほれ、マヨネーズあるっぺ?そうさぁマヨネーズぐれえかけねえと、んまくねぇっぺ。」

隣にはネギ、その隣には細い竹で支柱を立て、蔓を這わせている。

「あれは絹さや、まだこれからだよ。ここはじゃがいも、こっちはナスを植える。白菜もほら、まだとけてねえから、味噌汁にして食べれるから持ってきな。」

民家の間の小さな畑、だいたい5畝くらいの畑が多く、自分の家で食べる分は自分で作る。よく見るとどこもだいたい同じものが植えられている。種や苗を分け合ったり、植え方や育て方を教えあうからか。畑で話し込んでいる年寄りをよく見かけるのは、今年の出来はどうとか、そろそろこれを植えるとか、そんなことを話しているんだろう。

「ワセとオクがあって、これはワセでクンチャクガタ。ころっとしてて、柔らかくてんめえよ。そろそろ種まくっぺ、4月になったらシタんが育ててるから、苗でもらってさ、ここに植える。」

種を蒔く時期も同じだから、どこの畑の野菜も同じくらいの大きさに育っている。隣が植えたからそろそろうちも植えよう、そんな具合なんだろう。

「はぁもうばあちゃん腰が曲がってダメだ。このネギも貧弱だけどいるか?」

貧弱だと言うネギはまっすぐに植えられ、根元の部分はきれいに土寄せされている。手で引っこ抜く。土がかぶっている部分は白いままだ。

「どやって食べる?緑の部分はかてえから切って、煮ちゃえばやわらかくなるけど、味噌汁とか、刻んで鰹節と味噌と混ぜてご飯のおかずによ、あとは納豆にたくさんいれてよ。ねぎと白菜と肉でめんつゆで炒めてもんめえよ。」

ネギについた泥をはらいながら、食べ方を教えてくれた。